8 December 2017

A 5,000 km journey in Namibia 10 | ナミビア 5,000 キロのたび 10

道路わきに並ぶアリ塚。中には 2m を超えるものも!

前回で終わりを迎えたかのようなナミビア旅行記ですが。
この旅の一番最後に訪れたのは、オジワロンゴにあるチーターの保護センターでした。


元々チーターはナミビア北部に生息していたのですが、他の肉食獣との生存競争に敗れて徐々に南下。このセンターのあるオジワロンゴ付近で家畜を襲うようになったのでした。


家畜を襲うチーターは射殺してよし、という法律があるそうでチーターの数が激減。このセンターでは傷付いたり、みなしごになったりしたチーターを保護、リサーチしているのです。

ツアーに参加すると、そんなチーターたちに至近距離で会うことができます。
センターでのチーターの繁殖は禁じられているそうで、フェンスで区切られたエリアに雄同士、雌同士で暮らしておりました。
ワタクシたちはタイミングが合わず見られなかったのですが、事前予約して朝行くと、特殊な竿に括り付けられた肉を全力疾走で追いかけるチーターが見られるそう。運動不足解消のエクササイズだそうで。むぅー、見たかった!

餌の肉にがっつくチーター。

あと、このセンターでは地元の牧畜家とチーターの共生を図るために、牧羊犬を繁殖して牧畜家に提供しています。牧羊犬たち、家畜を守るために家畜との絆を深める必要があって、人間とは仲良くなっちゃいけないそう。「なでたりしないでください」と言われました。牧羊犬を導入してからチーターによる家畜の被害が 80% も減ったそうな。素晴らしい!

アリ塚で寛ぐチーター。
なかなか見られないお姿だそうで、ガイドさんに「早く写真撮って!」と急かされて撮影(笑)

と、まぁ、延々と綴って来たナミビア旅行記、これにて終了でございます。

そうそう、ナミビアから離陸したときと、あと乗り換えの南アから離陸したとき、離陸前の機内で客室乗務員の皆さんが手荷物の棚にシューっと薬剤を噴射しておりました。気になって「何のためのスプレーなの?」と聞いてみたところ、「除菌?」という曖昧な回答が(笑)

帰宅後、謎の腹痛に襲われて 1 週間ほど寝込んだのも、今となっては良い思い出です(?)

10 October 2017

Ninagawa Company Macbeth | NINAGAWA・マクベス

Writer: William Shakespeare
Stars: ICHIMURA Masachika, TANAKA Yuko, TSUJI Kazunaga, OISHI Keita, SAGAWA Tetsuro
 Director: NINAGAWA Yukio
★★★★☆

1985 年に初めて英国の地を踏んだ蜷川幸雄演出作品『NINAGAWA・マクベス』。この度、蜷川氏の一周忌追悼公演として再び英国に帰って来ました。
 
この作品、通称「仏壇マクベス」 と呼ばれているそうで、2 人の腰の曲がった老婆がそれこそ仏壇の扉のようなものを開くところで芝居の幕が開きます。このおばあちゃんたち、原作にはないそうですが、舞台の両端に座ってずーーーーっと事の成り行きを見てるんですねぇ。お弁当食べたり、写経したりしながら。貧しい農婦といったいでたちで、高貴な登場人物たちとワタクシたち庶民を繋ぐ役どころだったのでしょうか…。

そして幕開けの最初のシーンでいきなり度肝を抜かれました!
空を稲妻が走り桜吹雪が舞い散る中、3 人の魔女たちが怪しげな踊りを繰り広げていて…衝撃的な美しさ、でありました。

蜷川氏のお芝居は毎回舞台美術も楽しみなのですが、今回は群を抜いておりましたねぇ。終演後にプログラムを見たら、「Set Designer Kappa Senoh」とあるではないですか!妹尾河童氏の仕事だったんですねぇ。そりゃあ、細部にまで神経が行き届いてるわけだ。 

今回、初マクベスだったのですが、マクベス夫人の悪女っぷりに感服いたしました。夫の出世を自らの野心にしちゃって、その実現のために夫をなだめすかしたり、脅したりしながら操るわけですよ。田中裕子さんのマクベス夫人は凄味がありながら、でも夫のことを愛しているのだな、というのが伝わってきました。
だけど、そんなマクベス夫人が第二幕では急に罪悪感に苛まれたのか夢遊病になっちゃって、挙句の果てには狂死、ってのは何だか納得がいかないわぁ。悪を全うして欲しかった(笑)
市川正親さんのマクベスは隠し切れない人の好さが滲み出てましたねぇ。

1 つだけ難を付けると、全編をとおして 3 曲くらいの同じ音楽が繰り返し使われていて、特にここぞというときにバーバーの「弦楽のためのアダージョ」が大音響で流れるのが、感動しろ~、と強要されているようで何だかなぁ、でありました。

カーテンコールでは舞台に蜷川氏の写真が飾られていて、市川正親さんが蜷川氏に向かってガッツボーズしちゃったりして。今さらながら、亡くなった、ということが実感として胸に迫って来て思わず涙してしまったのでした。

8 September 2017

A 5,000 km journey in Namibia 9 | ナミビア 5,000 キロのたび 9


さて。長々と綴って来たナミビア旅行記、最後の目的地エトーシャに到着いたしました。
ナミビア北部に広がるエトーシャ国立公園は野生動物の保護区になっているのですが、自分たちで車を運転してサファリを楽しむことができるのです。園内に人口の溜池が点在していて、乾季には水を飲みにやってくる動物たちを観察できます。
 
エトーシャ塩湖(エトーシャ・パン)。
奥に竜巻が!

このサファリがねぇ、もう、楽しいったら!動物を見つけると、アドレナリンがぶわっと噴き出すんですね~。これって、やったことはないけれども「ポケモン GO」と同じ感じなのかなぁ、と。いろんな動物に遭遇するうちに、よりレアな動物を求める気持ちが高まっちゃたりして。

ワタクシたちは、ここで 2 日間サファリを楽しみました。初日は溜池から溜池へガンガン移動、2 日目は 1 つの溜池でじっと待つ、という方法を試してみたのですが、両日とも沢山の動物たちに会うことができましたよ。

 というわけで、エトーシャで出会った動物たちをレア度の低い順にご紹介。

オリックス&スプリングボック
上:オリックス
下:スプリングボック

わざわざサファリに行かずとも、ナミビア中に生息しています(でも見かけると嬉しい)。

シマウマ
上:これが本当の zebra crossing(笑)

初めて見たときには大興奮だったのですが、園内のいたるところにいらっしゃいます。意外に気性が荒い模様。

ハーテビースト 

インパラ

野鳥

ジリス

車の前をチョロチョロッと駆け抜けていく姿を度々目撃。立ち上がって周りの様子をうかがう様子が可愛い♥

ヌー

英語では「gnu」と綴るヌー。見かけるたびに「グヌー」と発音するツレアイに、「ヌー、だってば」と訂正しておりました。

セグロジャッカル

キリン

茂みの奥から突然姿を現したキリンに大興奮。近くで見るとデカい!

ロックモニター(オオトカゲ)

体長 1 メートルはあったでしょうか、道路脇をのっそりと歩いておりました。

ディクディク(か?)

ゾウ

道路わきでお食事中だったゾウさんたちに遭遇。その距離 5 メートルほど。草を地面から引きちぎる音が聞こえたし、象臭も漂ってきました!

ライオン

残念ながら雄ライオンの姿を見ることはできませんでしたが、雌ライオンに 2 回遭遇しました。
下の写真は道路横断中に数台のサファリカーからパパラッチされる形になって迷惑顔のライオン。道路を避ければ良いのに、と思ったのですが、元々の彼らの通り道に道路を作っちゃったんですよね。ちょっと申し訳ない気持ちになりました。

クロサイ

今回遭遇した動物たちの中で一番レアなのが、このクロサイ。
2 日目の夕方、ぼちぼち帰ろうか、というときに向こうから歩いてくる姿を発見。夜行性のサイには会えないだろうな、と思っていたので大興奮!

エトーシャに沈む夕陽。

ガイドさんなしで動物を見つけられるのか?と若干不安を感じていたサファリですが、全然大丈夫でした。ガイド付きの車を見つけたときには、後をついて行ったりしておりましたが(笑)他の旅行者の方とすれ違いざまに情報交換して、目的を同じくする者同士の連帯感を味わったり。

あと、テレビや雑誌で目にする躍動感溢れる野生動物の姿は本当に稀なのだということを実感しました~。動物たち、たいてい食べてるか、じーっと立ってるか、寝そべってるか、なんですよねぇ。

もし次があるなら、公園内に宿泊して夜の動物たちを観察したい!(半年以上前に宿の予約を開始したのですが、公園内の宿泊施設はどこも空いていなかったのです…)

24 August 2017

Dunkirk | ダンケルク

 Director: Christopher Nolan
Writer: Christopher Nolan
Stars: Fionn Whitehead, Mark Rylance, Tom Hardy, Kenneth Branagh
2017/UK = Netherlands = France = USA
★★★★☆

いや~もう、この映画!見終わった後、グッタリ疲労困憊でございました~。

第二次大戦中の 1940 年。ドイツ軍のフランス侵攻を食い止めるべく戦っていた英仏連合軍が、フランス北部の港町ダンケルクに追い詰められます。背後をドイツ軍に囲まれ、前方は海という状況で 40 万人の兵士が取り残されてしまうのです。果たして彼らを無事救出できるのか?!という実際にあったダンケルク撤退作成が陸、空、海の 3 つの視点で描かれているのですが…。

以下、かなりネタバレとなりますので、これからご覧になる方はそっとウィンドウを閉じてくださいませ…。
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この映画、ほとんどストーリーらしきストーリーがなくて、さらには、ほとんど会話らしき会話もなく、若者たちがひたすら逃げ回っているんですね~。海岸で救出船に乗り込もうと集まっているところをドイツ軍の戦闘機に爆撃されて逃げ回り、やっと船に乗り込んだと思ったら戦闘機や U ボートに攻撃されて沈みゆく船に閉じ込められ、必死に脱出して燃えさかる海を泳いで振出しに戻る…というのが息つく暇もなく延々と。

同時に上空ではトム・ハーディ演じる空軍パイロットが、撤退作戦を支援すべくドイツ軍戦闘機と空中戦を繰り広げているのですが、燃料がギリギリしかなくて。

さらに軍に要請された民間の漁船やらクルーザーやらがイギリス沿岸からダンケルクを目指します。ポンポン船のおじいちゃん船長たちが弾丸がバンバン飛び交う中で兵士たちを救出するんですよ!

こんな諸々を自分も参加しているかのようなグラングラン揺れる映像と、チッチッチッチッという秒針音の入った音楽で観るんですもの、そりゃ疲れますよ。
だけどね、まだ少年のような無名の兵士たちと右往左往する体験は、 間違いなく「戦争イヤ、絶対!」という思いを強くしてくれます。

あと、チャーチル首相の有名な演説("We shall never surrender")は、この時のものだったんですね~。

Wiki によると、このとき、カレーでも英軍部隊がドイツ軍に包囲されていたのだけど、ドイツ軍を惹き付けておくために救出されなかったのだとか。むむむ…。

21 August 2017

A 5,000 km journey in Namibia 8 | ナミビア 5,000 キロのたび 8

塩田。奥に見えるのはフラミンゴの群れ。

存分にアザラシたちと戯れたワタクシたち、 午後はウォルビスベイの南側の半島へ。フラミンゴとペリカンに会いに行きました。


ウォルビスベイで散々迷ったワタクシたち、半島の入口に掘っ立て小屋のような観光案内所があったので、ペリカンを見るのはここで良いのかツレアイが聞きに行くことに。が、速攻出てきたツレアイ、困惑顔で「なんか寄付しろ、とか言ってる…」と。「はぁ?!」「100ドル寄付しろって」
どうなってるんだ、と思っていると地図を抱えたオヤジが出てきて「いくらでもいいから、払える額を寄付して」と。
いくらでもいいって…(笑)払える額などなかったので、そのまま先へ進んだのでした。


しばらく進むと、ペリカンの群れが!


結構大きな鳥なのですね~、ペリカンって。
丁度家路につくところだったらしく、このすぐ後にどこかへ飛び去って行きました。


その後、製塩所の塩田に沈む夕日を眺めたのでした。



明けて翌朝、スワッコプムントを後にエトーシャへ向けて出発しました。
途中、オジワロンゴという街でランチ休憩。ワニ園のレストランでワニ・ケバブを頂きました。ワニ肉はパサついた鶏肉のような感じ。
食後、ワニ園を見学。



このワニたちはハンドバッグやベルトになる運命だそうな。


園主のオヤジが子ワニに触らせてくれました。お腹はプラスチックのようで、背中はゴワゴワしておりましたよ。

その後、一路エトーシャへ。エトーシャではこの旅の最後のハイライト、サファリを堪能します!

16 August 2017

Delicious tapas in Fitzbovia | フィッツロビアの絶品タパス


昨日のこと。少し前にツレアイが友人たちと一緒に行ったタパス屋さんが美味しかった、というので連れて行ってもらいました。

フィッツロビアにあるドレイクス・タバンコ。間口が狭くてうっかり通り過ぎそうになりますが、ウナギの寝床のようになっていて奥へずずいっと進むと居心地よさげなダイニング・スペースが。


英国男子的には、「友人同士で料理を分け合う」というのは親密過ぎて気まずいそうで、ツレアイと友人たちはシェアせずに同じタパスを黙々と食べ続けたそうな。


ワタクシたちは勿論シェアしましたとも!
写真左上から時計回りに「リーク(ポロネギ)のムース、キャラメライズした玉ねぎ、ヘーゼルナッツ、ぶどう」、「モルシージャ(血のソーセージ)、焼きリンゴとショウガのピュレ、タラゴンのペスト、松の実」、「チーズケーキ、桃のコンポート」、「タコのガリシア風」。
どの料理も奇をてらっているようで実は直球勝負、な印象。素材の味がギュッと濃縮されていてワインが進む進む。
特にタコは柔らかくてうま味が強く、シーフード嫌いのツレアイもパクついておりました。 
チーズケーキはウォッシュタイプのチーズを使っているらしく、癖のあるチーズの風味が強くて好みが分かれそう。
この 4 皿とパンでお腹いっぱいになりました。色々食べるなら 4 名くらいで行くのがベストですな。

こちらのレストラン、店名の「タバンコ」とはアンダルシア地方のワインとシェリーを供する居酒屋のことだそう(次回は是非シェリーを試してみなくては!)。そして「ドレイクス」は、16世紀に初めてシェリーをスペインからイングランドに持ち帰ったサー・フランシス・ドレイクからとっているのだそう。このドレイクさん、イングランド艦隊の司令官としてスペインの無敵艦隊を打ち破った人でもあるそうですが。

Drakes Tabanco
3 Windmill Street, Fitzrovia, London W1T 2HY
Tel: 020 7637 9388
★★★★☆

9 August 2017

A 5,000 km journey in Namibia 7 | ナミビア 5,000 キロのたび 7


ナミビア滞在 7 日目。この日は丸一日かけてナミブ砂漠を北上、ナミビア第二の都市スワコップムントを目指します。


スワコップムント手前のウォルビスベイにある砂丘群。ここにはナミビアで一番標高の高い砂丘デューン 7 があって、みなさん、せっせと登っておられました。


夕方、無事スワコップムントに到着。宿に荷物を置いて海辺に散歩に出かけました。
写真の桟橋の先端にはその名も Jetty (英語で桟橋の意)というレストランが。リューデリッツで出会った U さんが「美味しかったよ」と言っていたので、この日の夕食はここで頂くことに。

レストランの開店時間まで桟橋のたもとにあるカフェで、大西洋に沈む夕日を眺めつつ一杯。

ここの地魚(カレイ)のソテー、今回の旅の食事の中で一番美味しかったです!

翌朝、アザラシに会いにケープ・クロスへ。
ケープ・クロスは 1486 年にヨーロッパ人がナミビアに初上陸を果たした地、なのですが、海岸がアザラシの一大コロニーになっていて、8 ~ 10 万頭が暮らしているそう。


駐車場脇のピクニック・エリアもご覧のとおり。もうねー、どっちを向いてもアザラシだらけ。


海岸には高床式の遊歩道があって、そこから観察できるようになっています。浜辺はアザラシでみっちり埋め尽くされておりました。海の中の黒い点々もアザラシです。


出産シーズンは 11 月下旬から 12 月上旬だそうで。授乳中の母子が沢山いましたよ。赤ちゃんが乳を吸う音が聞こえるくらい近づけます。
母親は漁に出ると数日戻ってこないそうで、帰って来た母親と子アザラシが呼び合う声、というか咆哮の音量がすごかった。


すでにここを訪れた方々のブログに「臭いが凄かった」とあってので、日本から防臭マスクを取り寄せて装着していたのですが、そんなものでは太刀打ちできず…。たとえるなら、オキアミの佃煮の臭いを 1000 倍にした感じ。マスクは、ないよりまし、でしたね。


ここでツレアイが遊歩道からアザラシたちの真ん中へ眼鏡を落とすというハプニングが。落ちた眼鏡はアザラシに引きずられて遊歩道の下へ!
入口の事務所へ引き返して相談したところ、デッキブラシを渡されました。デッキブラシでアザラシを遠ざけつつ、無事、眼鏡を取り戻したツレアイ。眼鏡には、ほんのりアザラシのかほりが付いておりました(笑)

スワッコプムントとケープ・クロスの間にあった集落。
貯水タンクがやたらカラフル。

27 July 2017

A 5,000 km journey in Namibia 6 | ナミビア 5,000 キロのたび 6


リューデリッツ 4 日目。この日は砂漠のゴースト・タウン「コールマンスコップ」へ。
同じゲストハウスに宿泊しているノルウェーからやって来た U さんも一緒に。彼女はツアーでナミビアに来たのだけれど、どうしてもコールマンスコップが見たくて、1 人でリューデリッツへやって来たのでした。


コールマンスコップに到着した旅行者はガイド・ツアーに参加したのち自由散策、という流れになっています。


20 世紀初頭にこの辺りでダイアモンドが発見され、一獲千金を夢見たドイツ人たちがやって来てこの街を作ったのでした。
最盛期には 300 人強のドイツ人と 800 人のナミビア人労働者が暮らしていたそうな。
この辺りには今でもダイアモンドの採石場があって、付近で車を停車できない、など立ち入りが厳しく制限されています。エライ厳しいなぁと思っていたのですが、ガイドさんによるとダイアモンドは地面を掘って出てくるのではなくて、地表に転がっているんだそうで。この話を聞いた後、ツアー参加者全員「地面でキラリと光るモノ」に敏感になったのでした(笑)


上の写真奥がナミビア人労働者たちが暮らした小屋。
12 時間シフトでひたすら匍匐前進しつつダイアモンドを探す、という過酷な労働だったそう。2 年契約で、ダイアモンドが持ち出されないように、その間街の外に出ることはできなかったのだとか。が、敵もさるもの、体に切り傷をつけてそこにダイアを埋め込んで(痛!)持ち出す、なんていう輩もいたそうですよ。 


ダイアモンド長者の街なだけに、世界初のサイレント映画の上映やら、年に一度ヨーロッパからオペラ歌手を招いてのコンサートやら、景気の良い娯楽が充実していた模様。

ボーリング場

肉屋

ソーセージを作っていた窯。やはりソーセージは欠かせなかったのですね(笑)

写真右は当時の冷蔵庫。上の部分に氷の塊を入れて冷やします。
 

奥様方のお買い物や各家庭への物資の支給に使用されていたミニ列車。
各家庭には毎日、冷蔵庫用の氷、レモネード、トニックウォーター、水が無料で配られていたそうな。


やがて、もっと大きなダイアが採れる場所が見つかって、人々が徐々に移動。1956 年に街は無人になったのでした。

 
かつて人々が暮らした家々はご覧のように砂漠の砂に浸食されていて、朽ちるままになっています。 



すっかり打ち捨てられているのだけど、ここで暮らしていた人たちの気配が残っているような、不思議な感じ。


この植物、1 つ 1 つの葉の中に水が蓄えられています。砂漠で迷ったときには、これを探すべし。お腹が壊れるといけないので味見はしませんでしたが、苦い味、だそうですよ。